応援している若手芸人 その2 まるちゃん(元ぱぁりぃパンダ)

応援している若手芸人その2 まるちゃん(元ぱぁりぃパンダ)

【ぱぁりぃパンダ】

 ヨシモトクリエーティブ・エージェンシー大阪所属の大阪NSC40期生。まる・あさり二人の同期コンビ。小柄でベビーフェイスの二人が醸し出す漫才でのつかみは「レッツぱぁりぃターイム。ツッタツッタ」「いや、時間のムダ~」という定型ワードから入っていた。現在芸歴2年目。

 だが、「かわいい女芸人」の宿命で、女子に爆発的な人気を得るのはなかなか難し
い。ウィンウィンのところでも書いたが、若手お笑い芸人のファンの大半は若い女子で占められているため、女子が女芸人のファンになるパターンとしては、よほど芸が研ぎ澄まされているか、上から目線で見ていられるか、またはアネゴ肌でないと、爆発的な人気は得にくい構造になっている。

 二人は熊元プロレスさんのような「振り切った空回り女子力」で共感を得るキャラでもないし、稲田美紀さんのように先輩男性芸人をもソデにしそうな空気感も出せない。まだ芸が研ぎ澄まされる年齢でもない。

 ファン層は同年代の友達感覚を持てる女子と、二人をカワイイと感じるオジサンということになろう。そもそも同世代の男子はお笑いになかなか興味を持てないので、女芸人のファンとはなりにくい。女子に「妄想を描く年齢の男子」が、下世話なことまで話を展開する、プライベートで男芸人たちと訳の分からないノリをしている若手女芸人をなかなか好きになれないという訳だ。 

 芸人に関わらず仕事のキャリアが3年くらいになってくると、たとえ夢一杯持っている若者でも、自分の将来について不安になってくる頃。公務員や大企業のように給与が等級・号俸で決まっているならともかく、芸人という全く不安定な人気稼業。しかも吉本の若手芸人には舞台での芸を客が判断し、数回のバトルを繰り返し漫才劇場メンバーというステータスをつかんでいくという実力の世界。ほとんどノーギャラのような状態でステージに立ち、生活費をバイトで稼ぎ出すというシビアな生活が続く。

 ただし大阪ヨシモトに所属していると、カタチにはならない芸人同士の互助アソシエーション(伝統的なつながり)があり、東京で無所属のまま芸人活動をすることを考えると、最低限食っては行けるのだが… 

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たこ焼き部のまる

 ぱぁりぃパンダに話を戻そう。ワタシはまだ歴は浅いが、ほんの微力だがまるちゃんを応援している。最初は彼女を誤解していた。ときどきふっと意識が違うところへ行っているのか、不愛想に見える瞬間がある。しかしそれは彼女のキャラでありクセでもあって、他意はないことがわかってきた。「ツンデレ」ということでもない、とても素直で、バイト疲れでヘトヘトになっているとき以外はお笑いのことを常に考えている前向きな芸人さんだ。

 ただ今年に入ってからくらいだろうか、相方のあさりちゃんとなかなか連絡がとれなくなり、ネタ合わせはおろかステージのエントリーもままならなくなってしまい、とても悩んでいるように見えた。決して悪口は言わない彼女だから、相方をなじったりすることはなかった。言いたいことはたくさんあったろうに。 

 結果4月をもってぱぁりぃパンダは解散。そのステージは淡々とこなし、「普通に」終了した。現在まるちゃんはピン芸人として活動をしている。しかし心から相方を探しているのだが、コンビ解消した後半年間は再結成できないというヨシモトの約束事があって、現在は「ユニット」として(バトルには参加できないけど)相方探しをしている。5月16日は「しるつん」というフランス・日本ハーフ(しかしてココロはコテコテの関西人)の女ピン芸人とのユニットでエントリー。

 下ネタやあるある女子トークはやらない方がいいなと思わせるような雰囲気を醸し出していた。なんだか波長が合ってるなと、出番が終わってそんな話をすると、元々コンビだったとのこと。なぜコンビを解消したかは聞かないでおいた方がいいなと思い、これからも機会があったらユニットで出演したいとの意向だけを聞いて、その場を去った。

  二人最後の動画:左まる・右あさり ※ただし立ち位置は逆

 

 あさりちゃんパリピになっていたようだが、本人が4月初めのツイッターで告白したことには、ちょっと心に重いものを持ってしまっていたようで。本人も辛かったのだろう。それを近くでみていたまるちゃんも辛かったろう。後で知ったこと。

 まるちゃんは先輩芸人に可愛がられるようなキャラをしている。今は少し上の先輩に可愛がられているけど、もっと上の先輩に可愛がられ、ネット配信、地上波のスタッフの目にとまり、彼らからも可愛がられ、食レポロケから入って「お茶の間」(リビングww)の前の皆さんにも愛されるような芸人に育っていって欲しいと思う。辛いものを口にした時のリアクションが、オーバーでなくいかにも演技なきリアクション。これはぜひテレビのスタッフさんの目に触れるようにと思うのであります。

 

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まるとしるつん

 

 ちなみに…まるちゃんはウィンウィン鷺森世利加さんの高校の1年後輩(本人たちは在学時代には交流がなかったらしいが)。